→第1話無料視聴はこちら久弥直樹さんが原案を担当したことで鍵ファンにも(恐らく)知られているアニメ『
sola』。
キャラクターデザインが
七尾奈留さんという部分でも有名……かもしれません。
……実際のところ、知名度はどのくらいなんでしょうね、この作品(ぇー
ぶっちゃけますと、私も全話見たのはつい最近です。
『sola』見れどれどれ、といった感じで(何
しかし、もし
マイナーだとしたら勿体無いなぁ……と思わせるような作品だったと思います。
久弥さんを知らない方にも、ぜひとも見ていただきたい作品ですね~。
以下、私の超個人的な感想を書こうと思います。
ネタバレは控えめですので、もし見ようかどうか迷っている人がいれば、参考にしてください(参考になるかは分かりませんが←
シナリオ
◆
小さな世界の大きな物語この『sola』という作品、
本編13話+特別編2話という構成だが、1クールで上手くまとめられている。
主要な登場人物も7人と少ないが、それ故に登場人物の掘り下げ(過去など)や描写がしっかりしており、ストーリーの展開に上手くつなげている。
物語の展開には必ずしも多くの人物が必要ではない、ということを示したとも言える。(特段何かを意識しているわけではない)←
ここで「展開」という語を用いたが、『sola』はこの
少ない話数・キャラ数で大きな展開を見せる。(もちろん詳細は記述しないが)
これができるのは、やはり
設定や世界観等の基板がしっかりしているからであろう。
基板がしっかりしているからこそ、大きな展開を見せてもブレがない(少ない)、筋の通ったシナリオとなっている。
多くの物語には序盤からクライマックスや核心へと向けた
伏線が貼られるが、この作品においてもそれは例外ではない。
初見では「これは何だ?」と思える謎を振りまくが、物語終盤にかけての伏線の回収は怠らず、そのほとんどが実にすっきりとした形で回収される。
よく物語の展開などに「大風呂敷を広げる」という表現が使われるが、この作品の場合は「
後できちんと畳めるように大風呂敷を広げる」と表現したい具合だ。
設定がしっかりしているからこそ、展開してもきちんと回収できるのである。
驚きの展開を見せても、多くの謎が明かされず終いでは、非常に後味が悪い。
もちろん、全ての謎を明かすのは冗長となる上、視聴者の想像の領域を著しく狭めてしまうことにも繋がり兼ねない。
その点も、この作品は実に上手い。
想像可能な部分もきちんと残してあるのだ。
このバランスの良さが、ちょうどいい読後感(というのはやや変であるが)を与えてくれる。
ただ、世界が小さかったがために、ストーリーに少し間延びした印象もあったことは否定できない。
小ぢんまりとし過ぎたというと語弊があるが、しっかりと収まり過ぎていたとも感じられた。
(この点、特別編が上手く本編の補間として機能している)
作品自体の持つイメージがあまり“動”ではないこともあり、このあたりが『sola』の存在感を弱めているのかもしれない。
◆
穏やかな「泣き」さて、今回はKeyと関連させて久弥氏の作品を紹介したわけだが、ならば所謂「
泣き」の要素に関してはどうなのか。
私はこの作品に“穏やかな「泣き」”とでも言うべきものを感じた。
この部分で泣ける、というものだけでなく、
全編を通してこみ上げてくる感動、そして余韻。
その時に来なくてもあとからじわじわ来るような、そういったタイプの感動、「泣き」要素がこの作品の特徴ではないだろうか。
キャラクター
キャラクターについても簡単に触れておこう。
先述した通り登場するキャラクター数は少ないが、故に個性や役割が比較的はっきりしている。
同時に、個性的だか突飛ではない、とも感じられた。
安定した良さがあり、それが魅力ではあるが、飛び抜けたキャラというのはいなかった印象である。
ただし、
こよりちゃんマジ天使であり、
繭子様マジ天使であることは特筆しておこう。
(キャラの傾向について意識してはいけn(ry
アニメーションとしての評価
ここまでシナリオやキャラクターといった要素について触れてきた。
これらはいかなる媒体に置いても物語の中核たる重要な要素であるが、アニメーション作品としての評価をする場合、これ以外にも評価に関わる要素がある。
そこで、アニメーションの演出である
音楽や作画についても触れておく。
◆
作品世界に溶けこむ音楽音楽は良い。
ピアノやギター等をメインとした綺麗な旋律は、この作品の世界観によく合っており、魅力を引き出していると言える。
ただし、劇伴としては良いものの、記憶にはっきりと残る曲は少ないのが心残りか。
ボーカル曲は全体的に良曲揃いである。
1話冒頭にて夜明け前の風景とともに流れる「
敏感な風景」には、多くの人々が心奪われることだろう。
この曲は『sola』という作品を象徴しているといっても過言ではない。
個人的にはOP曲の「colorless wind」が気に入っている。
◆
「空」がやや残念次に作画についてだが、まずまずといった印象である。
バトルシーンでのやや緩慢な動きについては、メインではないという理由でスルーできる範囲かもしれない。
しかし、空を主題とした作品において、
雲がぼんやりしていた印象があるのはいただけない。
実写を取り入れたのは良いと思うが、それ故にアニメ絵(OPサビや次回予告等)での雲の描写が今ひとつに感じられた。
雲の動きというと『
CLANNAD ~AFTER STORY~』のOPが記憶に新しい。
さすがにあれほどとは言わないが、ぜひともこだわって欲しかった部分である。
また、主人公の顎についても(ry
以上、私の主観ではあるが、『sola』の印象についてネタバレを極力避けつつ記した。
いくつかマイナス点も挙げたが、
全体としては間違いなく良作であり、ぜひとも多くの人々に見ていただきたい作品である。
私は『
Kanon』でしか久弥氏を知らないため、彼の作品の傾向について触れることはできない。
しかし、Key作品の基礎・基本たる要素は感じることができた。
同じく
久弥氏を知らない新世代のKey作品のファンにもお勧めしたい。
(今回、普段と文体が異なるのは、正直ただの気分である)
アニメを観た後は
コミック版もおすすめ。
ただのメディアミックス作品と思ったら大間違いというほどの作品。
また違う『sola』を見ることができる。
この記事に自称久弥厨の鍵っ子である俺がコメントしないわけにはいくまい、ということでコメントしますw
solaはアニメ作品としても良作だと思うし、鍵っ子が楽しむ分にも申し分ないできだと思ってます。主人公のアゴはどうしてもきになっちゃうでしょうけど、そこはスルーしましょうwww 本質はそこじゃありませんからwww
僕はsolaを見たときの印象は、「久弥さん、お帰りw」でした。古き良き鍵を思い出しました。Kanonのときに感じた独特の寂寥感、それはsolaにおいても健在。個人的にはAngel Beats!よりsolaの方が好きです。
爆笑ではないけど、クスリとくる笑い、クセになる笑い、ついつい日常で使いたくなる笑い(トマトしるこ)、そこはやっぱりさすが久弥さん。キャラクターについてもやっぱり久弥さんは相変わらずで、あの頭のネジが一本抜けたようなヒロイン、それで筋の通った信念、強さを持ったヒロイン、もう大好きです。アゴについてはもう語るまでもなk(ry
最終話でも完全に打ちのめされ、考察を煽るようなエンディングをみて、まさに鍵を創設した、鬼才・久弥直樹を強烈に印象づけてくれました。語らしてくれるなら延々語ります。solaでオフ会開けるなら喜んで幹事やりますよwww
上でも言いましたけど、個人的にはABよりsolaの方が好きです。俺が久弥厨だからってのもありますけど、やっぱ作品を覆う雰囲気はsolaの方が俺好みです。
長文コメ、失礼しました。。。