Key作品のファンの方々の中でも、この作品をプレイしたことのある方は意外と少ないのではないでしょうか?
ついつい忘れられがちな『
planetarian ~ちいさなほしのゆめ~』ですけど、私はもっと多くの人々にプレイしてもらいたいと思ってます。
今回はPSP版『planetarian』ダウンロード配信開始(から一週間)記念ということで、ちょっと紹介などをしてみます。
文章書くのはあんまり得意じゃないんですけど、それでも何となく書きたくなってしまいましたので。
(例によってネタバレは特にないつもりですが、
予備知識ゼロでプレイしたい方は読まない方がいいかもです。)
『
planetarian ~ちいさなほしのゆめ~』は、
Keyの第4作目の作品。
ビジュアルアーツが製作する新ジャンル「
キネティックノベル」の第一弾として発売(当初はダウンロード販売)されました。
その後、ヒロインがフルボイスになったPCパッケージ版の発売、主人公以外がフルボイスになったPS2版の発売、全員フルボイスになったPSP版の発売(これはイベント限定)、そしてPSP版のDL配信と展開していきます。
(実は
携帯アプリ版もフルボイスです。たぶん主人公以外でしょうけど)
物語については上のPVとかサイトを見てもらうと分かるかと思いますので、不用意なネタバレを避けるためにもここでは端折ります。
要は、戦争によって無人状態となった「封印都市」に潜入した一人の男と、プラネタリウム解説員にしてロボットのほしのゆめみが出会い、紡がれてゆく物語、という感じです。
「キネティックノベル」ということで
選択肢はなく、ただ物語を読み進めていくだけです。
企画・シナリオは『
AIR』のS(伏せ)編や『
CLANNAD』のことみ編で人気を博した
涼元悠一さん。
涼元さんの書くシナリオは私も大好きです。
元々ライトノベル作家だった涼元さんでしたが、久弥さんにあこがれてビジュアルアーツに入社。
…ところが、入った時には久弥さんがビジュアルアーツを退社してしまったという、なんとも不運な過去を持つ方です。
今は涼元さんもビジュアルアーツを退社し、アクアプラスへ入社されています。
原画・メカニックデザインは、“はいてない”イラストでおなじみの
駒都えーじさん。
駒都さんは機械と少女のコラボイラストをよく描いていらっしゃるので、『planetarian』にはぴったりなお方です。
音楽を担当したのは、
戸越まごめさん。
『planetarian』の曲はすべて戸越さんの作曲・編曲(アレンジ曲)です。
戸越さんの曲で比較的有名なのは「
Farewell Song」や「
汐」あたりでしょうか。
「Farewell Song」は『AIR』のED曲、「汐」は『CLANNAD』のタイトル画面(ゲーム)や提供クレジット(アニメ)で使われた曲です。
『Rewrite』でもぜひ作曲していただきたいですね。
ちなみに戸越さんも現在はKeyを後にしていらっしゃいます。
…ここまで見ると、今までのKeyとはだいぶ異なる印象を受けますよね。
学園ものじゃないし、ヒロインは一人でしかもロボットだし、選択肢のある恋愛アドベンチャーじゃないし、シナリオに麻枝さんがいないし、原画もいたるさんじゃないし、音楽も折戸さんメインじゃないし…。
そう思った方も多いはず。
このあたりが『planetarian』をどうも近寄りがたいイメージにしている要因なんじゃないかと考えています。
でもですね、内容は決して悪いものではないんですよ。
そりゃあ、Keyの他の作品と比べてしまえば、劣るところがないとは言えないかもしれません。
…なんですけど、『planetarian』の持つ独特の魅力というものが、少なからず存在していると思うんです。
私はこの作品が大好きです。
なんていうか…、
読後感がいいんですよね。
(ノベル、なんでここではあえて“読む”と言わせてもらいます)
これあんまり詳しく書いちゃうとラストのネタバレになっちゃうので避けますけど、とにかく読後感がいい。
読んだ後に残るものがあるというか。
物語自体は結構短いんですね。
それこそ、半日あれば読み終わっちゃうくらい。
でも、読んだ後には「読んで良かった」という気持ちになる。
『planetarian』はそんな作品です。
…もちろん個人差はあると思いますけど、少なくとも私はそう感じました。
そして、この作品に欠かせないのが『
Gentle Jena』という曲。
タイトル画面とかでかかるんですけど、これがまたとってもいい。
読み終わった後に聴くと、それだけでこみあげてくるものがあります。
まさに『planetarian』を代表する曲です。
(上のPVで流れている曲がこれです)
さて、『planetarian』を紹介する上で忘れてはならないものがあります。
それがこちらの
小説版。
これを読まずして『planetarian』を語ることなかれ、と言っても過言ではないほど重要な一冊です。
この小説版、元々はPC版&PS2版の初回特典としてついてきたもの。
今はVA文庫の第2弾として出版されていますので(上のはそれ)、それなりに品ぞろえのある書店(なければアニメグッズ専門店とか)で手に入ります。
ドラマCD
にもなってますね。(PCソフト扱いでも実際はオーディオCDです)
気になる内容ですけど、別に
本編の小説化ではありません。
(それだったら初回特典として付けたりしませんよね)
本編とは別の、でも本編の世界の話が4話収録されています。
本編の後に読まないとわけがわからなくなるので注意してください。まぁ、あまり言うとそれ自体がネタバレになってしまいますので、内容的なことは言えません。
…というか、言いたくありません。
これは予備知識なしで読んだ方が面白いと思いますので。
ただ、ひとこと言うとするならば、
これを読んだか否かで『planetarian』の評価が変わる、それだけです。
そうそう、
小説版を読んだ後に、ぜひ読んで欲しいお話があります。
それが、『
星の人/系譜』というお話。
「
スズモトジェイピー」という涼元さんのHP上で公開されてます。
(日記リスト
2007/01からどうぞ)
元々は小説版に収録されている『星の人』からカットされた部分。(というわけでかなり短いです)
これを読むと『星の人』、そして『planetarian』の印象が少し変わるかもしれません。
さて、季節はそろそろ秋。
夜が長くなり、夜空を飾る星たちの出番も増えてくる季節です。
そういえば、『planetarian』の季節は秋、なんて説もありましたっけ。
そんな秋の夜長のお供に、『planetarian』はいかがでしょう?
体験版は“こちら”から。(DL版なのでボイスはプロローグしかないです)
プラネタは世界観がものすごく好きですね
小説の出来もいいし
エルサレムでしたっけ
マードックかなんかそんな名前の主人公の物語
あれが好きです
読んだのは大分前でほとんど覚えてないのですが…
少なくとも俺はプラネタは大好きです