2011年4月1日、それは始まった――。『
Rewrite』の延期が発表されてから約1週間後。
震災による自粛ムードが漂う中で迎えた
4月1日<エイプリルフール>にて、全国の鍵っ子は衝撃を受けた。
『Rewrite』オープニングアニメ公開
突如として公開されたオープニングアニメ、正式名称“
セカンドオープニングアニメーション”。
Key作品というPCゲームにおいてアニメーションが使用されたこと、その衝撃の内容、そして豪華な制作陣は、鍵っ子たちを震撼させた。
謎の新キャラが複数登場していたことも、ムービーの持つ衝撃をより大きなものとしていた。
4月1日<エイプリルフール>の虚言というレベルを超越したそのムービーの唐突な登場により、『Rewrite』に対する熱が上昇を始める。
このムービーの衝撃を数倍に高める事態が続けて発生した。
新ヒロイン篝(かがり)の発表
延期されなければ、すでに発売まで1ヶ月を切っていた時期での、新ヒロイン
篝の公開・発表。
度重なる情報の停滞をし、事前の盛り上がりで比較すればかの『
Angel Beats!』には及ばないであろう『Rewrite』であったが、ここに来て大きな隠し玉を連続して放った。
まだ名前が公表されていなかった段階から篝のイラストを描く人が多数出現したことからも、その効果の大きさを伺い知ることができる。
その唐突な登場、容姿、ミステリアスな雰囲気等から、瞬く間に大きな人気を博した篝だが、さらに拍車をかけるかの如き情報が公開された。
CV:花澤香菜の公表
『Angel Beats!』にて「天使ちゃんマジ天使」との名言を生み出したキャラクター、天使こと立華かなでを演じたことで、鍵っ子の間でも高い知名度を誇るに至った声優
花澤香菜。
今最も旬な声優の1人として挙げられることは間違いないであろう彼女が、『Rewrite』にも登場する。
すでに一PCゲームブランドに可能なのか怪しい程度に豪華声優陣を起用していた『Rewrite』なだけに、花澤香菜を起用したという事実は、『Rewrite』の存在を鍵っ子の間より広く知らしめるに至ったことは想像に難くない。
素朴な良さがありながらもまだまだ未熟だった演技が“棒”と揶揄された『
ゼーガペイン』のカミナギ・リョーコから早5年。
初レギュラー作品からたった数年で今をときめく声優へと成長した花澤香菜が、『Rewrite』でも活躍の時を迎える。
情報の爆発が発生したのは、何も『Rewrite』だけではない。
『visualstyle』配布イベント開催
度重なる延期が続いていた、『
visualstyle Vol.19』。
知名度が極めて高く、Keyでも連続して作品に出演している声優
喜多村英梨のインタビューが掲載されることで、以前より一部のファンの注目を集めていた。
しかし、状況の変化が相次いだため、配布のタイミングを逃しつつ忘れられたままとなっていたのであった。
その『visualstyle』が、
配布イベントという形で、ユーザーの元へと手渡された。
急遽告知されたイベントであったが、待ち望んでいたユーザーが多かったためか、場所が良かったためか、喜多村英梨インタビュー(もしくは『Rewrite』)への注目が高かったためか、上々な人数を集めることに成功した。
全く予想していなかった情報では、この右に出るものはないだろう。
『Deejay Busters!』発売決定
『
リトルバスターズ!』及び『
クドわふたー』の曲をダンスミュージックにアレンジしたCDの発売が、他の情報と同様、唐突に発表された。
発売日は
5月27日。
クラブサウンドへのアレンジとしてはイベント「
OTSU」があり、また、派生したと思われるCDも作成されていたが、今回のものもその系統にあると推測される。
この発売により、次回「OTSU」の開催に希望を持つ者と、発売されたからこそ絶望視する者が現れた可能性がある。
CD情報は、更に衝撃的なものが続く。
Key+Liaベストアルバム発売決定
Keyの音楽を語る上で絶対に無視できない存在、“
Key+Lia”。
2001年にリリースされたシングル「
natugkage/nostalgia」、さらに遡れば『
AIR』挿入歌の「青空」より時を刻み始めたこの2人組。
Keyを代表する人物
麻枝准(まえだじゅん)が作詞・作曲した独特な歌唱曲を、同じくKey作品における代表的歌手
Liaが超越した歌唱力で歌い上げる。
これが、“Key+Lia”と呼ばれる楽曲群である。
そのベストアルバム『
Key+Lia Best 2001-2010』がついに発売されるということで、Keyの音楽面にも関心の高かった鍵っ子は、その発売に大きな期待を抱いた。
また、特典としてかねてよりそのメディア化が切望されていた「
karma」ムービーも収録されるということで、どこか非現実的な気持ちにもさせられた。
発売日は
6月24日と、狙ってか狙わずか『Rewrite』発売日と被せてきたため、少なからず波乱も予想される。
再び『Rewrite』情報に戻る。
盛り上がっていたのは、何も製品関連だけではない。
「Rewrite Fes.」等イベント情報の更新
無期限延期していた「
Rewrite Fes.」や、同じく延期とされていた
樋上いたる「アニメイト梅田店」サイン会であったが、ついに新たな開催日が公表された。
「Rewrite Fes.」の新たな開催日は
5月8日(日)、樋上いたる「アニメイト梅田店」サイン会の新たな開催日は
4月29日(金・祝)。
「Rewrite Fes.」についてはグッズ情報も公開され、上記「Deejay Busters!」の先行販売も行われることが判明した。
また、延期による日程変更のため、チケットを購入しながらも来場できなくなった人々のため、
返金またはパンフレット送付による措置が取られることも同時期に発表された。
払い戻しのためのチケット返送期限は
4月22日(金)まで。
パンフレットがチケットのお土産だったこともグッズ情報及び払い戻し情報から判明する。
そして今日、『Rewrite』製品自体に対する新たな更新がなされた。
『Rewrite』公式通販、再受付開始
以前の受け付け期間中に注文をできなかった人も多い。
そのため、発売が延期されたこともあり、
公式通販も再受付が決定されていた。
その受付開始日が今日である。
新たな締切は
4月28日(木)14:00まで。
これまでの情報公開の効果によって、新規に注文する人が増加する可能性もあるだろう。
4月1日<エイプリルフール>の衝撃的なムービー発表から続く、Key関連情報の爆発的発表。
わずか2週間も経たない期間での膨大な情報量に、非現実的な感覚を持つ者も少なくない。
これまでの停滞を払拭するかの如き更新劇だが、逆にKeyが温存していた体力を全て使い切る結果となる恐れもある。
「
夢。夢を見ている。」 (『
Kanon』1999.06.04より)
このような結末を迎えないことを祈り、今回の記録を終えることとする。