おはようからおやすみまで
クドわふの曲の特徴として、
時間帯ごとに曲が設定されている点が挙げられると思えます。
これまでの作品では、場面ごとに合った曲を流しているのが基本でした。
もちろんクドわふでもその傾向はありますが(コミカル・シリアス・シーン等)、時間ごと(
朝・昼・夕・夜)に流す日常曲を変えているというのは、クドわふの一つの特徴と言えるのではないでしょうか。
『
リトルバスターズ!(
エクスタシー)』でも朝と夕方に特定の曲が使われていることがありましたが、ここまではっきりとはしていませんでしたからねー。
ここらでちょっと各時間帯の曲について挙げてみます。
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朝:「Sunday Morning Dance」軽快なリズムのギターが最高ですね!この曲が流れると本当にテンションが上がりますね~。
かなり前に
朝のKeyミュージックを特集する記事を書きましたが、間違いなくこの中に加えたくなる一曲です。
そういえば清水さんは『
智代アフター』の「
morning glow」がお気に入りとインタビューで語られてましたっけ。
私もあの曲が大好きなのは、先の特集で語っている通りです。
朝からテンションが上がるという部分は共通してますね。
さすが、
智アフクオリティーで麻枝さんに監修させただけのことはあります!
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昼:「At the Mountain Behind」これは
本編ダイジェストでも流れていた曲です。
日常曲ってレベルじゃないですね。何度聴いても鳥肌が立ちます………!
智アフでいうところの「
old summer days」のような、まさにこの作品の日常シーンを象徴する曲。
ゆったりしていて厚みのあるメロディーが、どこか夏の雰囲気を感じさせます。
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夕:「Path of Sunset」一日が終わってしまうことの寂しさと、昼間の楽しさの余韻、こういうものが感じられて自然と笑みがこぼれるような曲ですね。
今日もいい一日だったな、と思わされます。
聴いてるだけで、なんだか幸せな気分になれますね~。同じく夕方の曲である『
AIR』の「
伝承」も素晴らしい曲ですけど、こちらの方が落ち着いている印象ですね。
昼間の熱が逃げていくのを感じられるような。
「伝承」が夕日を見ながら家に帰る途中のイメージなら、「Path of Sunset」は遊んでいた友達と別れる時のようなイメージ。
……あくまで個人的なイメージですけど(汗
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夜:「Breath of Stars」夜ということでやや大人しめではありますけど、寂しさのようなものはなく、むしろちょっとした楽しさのようなものも感じられます。
内緒の時間を2人で過ごすわくわく感のような。これはクドわふならではの曲ですよね。
単なる一日の終わりの夜ではなくて、2人で過ごす幸せな夜。
実際、物語中でも夜の時間は長いですし。
イメージを現した曲ともいえます。
曲がシーンを食う
Key作品は総じて曲のレベルが高いですが、時に
曲に聴き入って手が止まってしまうという現象を引き起こすことがあります。
AIRの「
夏影」などが有名なんじゃないでしょうか?(たぶん
本来なら劇伴として失敗ですが、シナリオだけでなく曲も全力投球することで、素晴らしい作品が出来上がる。
こういう信念の下に曲にも力を入れているそうですね(確か
クドわふでもついつい手が止まってしまうことが度々起こりました。
上記に挙げた曲なんかはその代表例ですね。
しかし最もその現象がよく発生したのは、何と言っても「
Color blossom」。
そう、“
シーン”で流れる曲です。
本気で曲に聴き入ってしまいました。最初、挿入歌か何かのインスト版だと思ったんですよね。
ピアノの奏でる主旋律がはっきりしてましたし、これはそうに違いない、と。
……しかしシーン用の曲だったというorz
もったいないと思いましたねー……。
『クドわふたー Original SoundTrack』付属のライナーノーツでも清水さんがそう言ってましたけど、本当にもったいない曲です。
泣き所で流されたら破壊力がすごいと思います……!
クドわふの曲って、こういう
主旋律がはっきりしている曲が少なくない気がします。
まるでボーカル曲のインスト版と思えるような。
「
Cape of Future」や「
The Roots of Consciousness」(前半)もそんな曲です。
EDのインスト版かと思ったほどですね~。
それに加え、
後半やクライマックスが盛り上がる曲も多いです。
「At the Mountain Behind」や、クドわふで最初に世間に発表された「
Adagio for Summer Wind」などがそうですよね。
「
Moontan」後半の幻想的で壮大な部分は何度聴いても鳥肌です…!
これら2つの要素が、クドわふの音楽についつい聴き入ってしまう原因になってるんじゃないかと思いました。
もちろん、メロディーがいいのは言うまでもありませんが。えきぞちっく・といぼっくす
「
えきぞちっく・といぼっくす」と言えば、リトバス(EX)におけるクドのテーマ曲。
作曲者が違う(
PMMKさん)ので、清水さんオンリーのクドわふでは使用されないと思っていました。
……が、まさかのアレンジ版が。それが「
mini glamour」と「
Where I Belong」の2曲。
前者は楽しい印象、後者は落ち着いた印象という、ある意味両極端な曲ですよね。
両方とも使用されるシーンの雰囲気に良く合っています。
そう言えばこの2曲、編曲だけじゃなく
作曲も清水さんなんですね。
てっきり作曲はPMMKさんだと思ってましたが……。
あくまでもこの2曲の作曲をしたのは清水さんということなのかもしれません。
わんずふつれ
リトバス(EX)でクドのテーマ曲のだった「えきぞちっく・といぼっくす」。
そしてクドわふのテーマ曲と言えば……?
そう、「one's future」ですよね!……まあ、わんずふつれの感想は今更なので置いといて(ぇー
クドわふで目立ったのが、
主題歌アレンジ曲の多さ。
主題歌のアレンジ自体は色々な所でよく使われる手法ですが、今作ではわんずふつれのアレンジだけで
5曲もありました。
最初はキャラソンっぽいという印象だった曲から、重要なシーンで使われても全く違和感のない、むしろぴったりな曲にまでなりましたねー。
とりあえず挙げてみます。
■「
When We Wish a Upon a Star」
感動する場面で使われる曲の1つです。
オルゴール調のアレンジという、まあお約束な曲ですね。
しかしそいうお約束に弱いのが私だったりします。椎菜シナリオのクライマックスでは泣かされました……!
■「
August Green」
「morning glow」のような力強さを感じさせるアレンジですね。
途中のギターパートとかも溜まらないです……!
…と、本当に大好きな曲なんですけど、
本編中で2回くらいしか使われてないというorz
なんてもったいない!
■
「Moontan」先ほども少し触れましたけど、幻想的な曲ですよね~。
コーラスが入るところとか、『
5』の「
Sensitive Soul」(『
yukar』に収録)に似ているような気がします。
……いえ、やっぱりあまり似てないような気もしますけど(ぇー
民族的なメロディーと電子的な音の組み合わせが、どことなく
テヴアを彷彿とさせました。
■
「The Roots of Consciousness」不安なような悲しいような力強いような、とても不思議で幻想的な曲です。
前半のメロディーと後半の盛り上がりが、まさに先ほど挙げた要件を満たしてますよね。
先の「Moontan」といい、普通なら暗くなりそうなタイプの曲でも、何度でも聴いてみたくなるような不思議な魅力を持った曲に仕上げてくださいました……!
■
「Further Away」「The Roots of Consciousness」(後半のわんずのメロディーの部分)の簡略版ですね。
曲の雰囲気や後半の盛り上がりが、どことなく『5』の「
幻想風景」を彷彿とさせました。
どちらもボーカル曲のアレンジですし。
……やっぱりただの気のせいかもしれませんが。
「幻想風景」もそうですけど、こういう曲調は好きですね~。
夏の夜空
ここまで様々な曲を出して来ましたが、絶対に忘れてはいけないのがED曲。
「星屑」です。清水さんはとんでもない曲を生み出して下さいました……!
サビのメロディーがもうストライクなんですよね。
麻枝さんは
キラーチューンを書ける人が欲しい、清水さんにはそんな人になって欲しいと仰ってましたけど、これは来ましたね、ええ。
サビはもちろんなんですけど、
力強いアウトロも大好きですね。
未来に向かって進んでいく2人の姿が目に浮かびます……!
出だしのサビのメロディーで心を掴む。
一気に盛り上がるイントロと一転して静かなAメロで、ED曲らしい感動を演出する。
(この辺りは我が心の神曲「
Life is like a Melody」とも似ています)
2番のAメロにてすでにラストサビ前のBメロのような雰囲気を出していて、続くサビがより印象的に聴こえる。
間奏の後、静かな曲調にして“溜め”を入れ、その後一気に爆発させる。
そして力強いアウトロ。
最初から最後まで素晴らしいです。「これはヤバい」と思いましたよ……!
さすが、麻枝さんが一番と言っていいくらい褒めた曲です…!
この曲に乗せるのが
城桐央さんの歌詞。
もう、まさにクドと理樹のことなんですよ。
クドわふプレイ後だと「ああ!」と思わされる言葉が散りばめられていて。
やっぱりシナリオ担当の方が書かれる歌詞はいいですねぇ……。
城桐さんの歌詞と言えば
佳奈多のキャラソンがありますが、あれも本編やキャラの心情とのリンクが良かったですし、もうさすがとしか言いようがありませんね!
清水さんの曲と城桐さんの歌詞。
それを歌いあげる
霜月はるかさんの歌声。
混ぜるな危険レベルです。そういえば霜月さんといえば『5』(『yukar』)にも参加されていて、またもや共通点を見出した気もしましたが、さすがに強引なのでやめておきます(何「星屑」といえば「
hoshizora」も挙げずにはいられません。
「星屑」のピアノoff vocal版?と思っていたんですが、どうやら大体その通りだったようですね。
サントラに収録されてないのでギリギリになってからゲーム中に収録された曲かも?とも思いましたが、こちらもまさしくその通りだったようです。
(詳細については
クドわふブログを参照)
「
あまりにも美しい曲」と言われてますけど、まさにその通りですね~。
クリア後のタイトル画面で集合写真と一緒にこの曲が流れるとか、最後の最後まで素晴らしい演出でした!
サントラに収録されていないのがもったいないです……!
もう本当に「星屑」と「hoshizora」は素晴らしすぎますよ。
えくせれんと! はらしょー!
例のごとくまだまだ書きたいことは山ほどありますが、とりあえずはこんな感じでしょうか。
「
Reminiscence」もさっき挙げた2つの要素をバッチリ備えてるしこんな曲を感動シーンで流すなんて反則もいいところだぜ!とか(また長くなりそうなので以下略
曲名を挙げて行ったらキリがないくらい、全ての曲が好きですね!
もう何度使ったか分からない形容詞で恐縮ですが、最後にもう一度。
清水さんの曲が素晴らしすぎました!清水さんの今後の活躍に期待大です!